前田ヒロ

“自分的最強”のToDoアプリを作ってみた

April 26, 2026
Episode Description from the Publisher

僕には、毎日必ず開くアプリがある。メールでもSlackでもない。自分で作った自分専用のToDoアプリだ。 完全に自分のために、自分の使い方に合わせて作った。そうやって自分で作ってみる体験は、得られるものがとにかく多い。少なくとも、毎日使う道具を自分の手でチューニングできるようになるだけで、生産性は確実に上がる。これは最低限保証されているリターンだ。 先に言っておく。「自分のためだけのToDoアプリを、一度自分の手で作ってみてほしい」。これが、この投稿で伝えたいことだ。 なぜ、わざわざ自分で作ろうと思ったのか ストレスを感じるポイントは「ToDoアプリがどうもしっくりこない」ということだった。 世に出ているアプリは、ほとんど試したと思う。有名なものも、マイナーなものも。でも、どうにも自分の手に馴染まない。僕は、極力マウスを使わずに、キーボードだけでインプット作業を完結させたい人間だ。期日を設定する、優先順位を変える、検索する、リンクを開く……全部ショートカットでやりたい。 最終的には、ただのマークダウンエディタにToDoをだらだら書き連ねる、という地味なスタイルに落ち着いていた。でもやっぱり完璧じゃなくて。毎日使うものだからこそ、UIはシンプルで、ミニマルで、無駄がないほうがいいし、スマホでもサッと書き留めたい。 そんな小さな不満を解消すべく、とりあえず自分で作ってみることにした。 AIコーディングへの、いちばん優しい入り口 とくにToDoアプリのような「シングルプレイヤー」なアプリは、他のAPIと連携する必要もなければ、複数ユーザーのパーミッションを設計する必要もない。自分のためだけに、自分の好きなものを、自分のペースで作ればいい。 だからこそ、AIコーディングへの一歩を踏み出すきっかけとして、自分だけのToDoアプリを作ることをすべての人に勧めたい。 作っていくなかで、ソフトウェアがどう動くのか、データ構造とは何か、データベースには何が得意で何が苦手なのか、そういう基礎知識が理解できるようになる。SQLiteとPostgreSQLの違い。ホスティングサービスの選択肢。Next.jsかPythonか。どの処理にどれだけ計算リソースを使うべきか。 僕は、アプリの動きをとにかく“サクサク”動くよう保ちたかったから、一つひとつの小さな判断が、不思議と楽しかった。 ソフトウェアが、アートに見えてきた 作ってみて、一番意外だった変化。それは、他のソフトウェアが急にアートのように見えてきたということ。 Notionの検索がどれだけ考え抜かれているか。Superhumanの“Command+K”で、メニューを自在に操れる設計の美しさ。Cursorのプラグインによってマークダウンをほんの少しだけ綺麗に見せてくれるあの気遣い。 以前の僕は、そうしたディテールを無意識に消費していた。でも今は、一つひとつの挙動の裏に「これを作った人の意図」を感じる。なぜこの位置にこのボタンを置いたのか。なぜここは、あえてキーボードショートカットを用意しているのか。その裏側にある思考を想像して、僕は勝手に感動してしまう。 ソフトウェアを作ることが、いつのまにか僕の趣味になった。いいUXを見つけるのが、今の僕の楽しみになった。世界中のアプリが、インスピレーションの宝庫に見えてきた。 自分の脳の「使い方」を、もう一度見直す もう一つ、予想していなかった効果がある。 ToDoアプリを自分で設計するということは、自分の脳がどうやって情報を整理し、記憶し、次の行動を選んでいるのかを、真剣に考えるということだった。 どういう粒度でタスクを書くと、未来の自分は迷わないだろう? どんなコンテクストがあれば、サッと動けるだろう? 毎日の振り返りに、本当に必要な情報は何だろう? 僕はこの問いを自分に投げかけながら、アプリを作り続けた。そしてアプリが一歩ずつ形になるたびに、自分の仕事の仕方そのものが、少しずつアップデートされていく感覚があった。 そもそも、僕たちは「効率化ツール」を使っているつもりで、実はツールのほうに自分の思考を合わせてしまっているのかもしれない。自分で作るということは、その主従関係をもう一度、自分の手に取り戻すということだ。 ソースコードを、あえて公開しない理由 僕がどんなものを作ったかというと、ここからデモ動画で確認できるので、ぜひ見てみてほしい。(自分的には結構こだわりぬいて作った…!) それでだ。このアプリのソースコードをGitHubで公開しようかなとも思ったけれど、公開しないことにした。理由はひとつで、この体験そのものを、みんなにも味わってほしいと思ったから。 完成された誰かのコードをベースにしてしまうと、「自分で考える」という一番の面白みがごっそり奪われてしまう。最初の設計をどうするか悩む時間。動かなくて頭を抱える夜。「あ、こうすればいいのか」と腑に落ちる瞬間。あの全部が、自分で作ることのいちばんの報酬だ。 僕の正解は、僕の使い方にしかフィットしない。自分の正解は、自分自身が手を動かして、つまずきながら見つけるしかない。だから、僕のコードは自分の手元にだけ置いておくことにした。 たぶん他の人にとってはものすごく使いにくいアプリかもしれない。これは自分にとっての正解を形にした“アート”だからね。 (記事の編集してくれたkobajenneに感謝)

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